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知らないと損!簿記3級問題集で落ちる人の共通点と、合格を掴む正しい3周のやり方

Sato|元・大手監査法人公認会計士が教える会計実務!

Sato|公認会計士| あずさ監査法人、税理士法人、コンサルファームを経て独立。 IPO支援・M&Aを専門とし、企業の成長を財務面からサポート。 このブログでは、実務に役立つ会計・税務・株式投資のノウハウを分かりやすく解説しています。

こんな方におすすめ

  • 全くの簿記初心者の方
  • 独学での一発合格を目指す方
  • 複数の問題集で迷っている方
  • 学習時間を確保しづらい社会人や学生の方
  • 一度受験に失敗し、再挑戦する方

はじめに:あなたの問題集の使い方は、本当に正しいですか?

「簿記3級の合格には、問題集を3周するのが王道だ」

あなたも、そんな言葉を一度は耳にしたことがあるかもしれません。しかし、多くの受験生が陥る「罠」があります。それは、ただ漠然と3周を繰り返すだけでは、合格には決して近づけないという事実です。

こんにちは。公認会計士Satoです。私はこれまで、多くの会計プロフェッショナルが育っていく過程を見てきました。その中で気づいたのは、合格する人は例外なく「問題集の正しい使い方」を知っているということです。

逆に、何度も試験に落ちてしまう人には、問題集の使い方に致命的な共通点があります。

この記事では、あなたがそんな「失敗の道」を歩まないために、私が公認会計士受験生時代から実践してきた「本質を理解し、得点力に直結させるための正しい3周学習法」を、余すところなくお伝えします。

もしあなたが、

  • 「問題集を解いているのに、なかなか点数が伸びない…」
  • 「2周、3周と進めても、本当に力がついているか不安…」
  • 「独学での一発合格を、今度こそ確実に掴み取りたい!」

そう感じているなら、この記事はあなたのためのものです。読み終える頃には、「わかる」が「できる」に変わる感覚を、きっと掴むことができるでしょう。

sato
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この記事で紹介する方法は、独学でも十分に実践可能ですが、もしあなたが『一人で学習計画を管理し、3周もやり遂げる自信がない』『最短距離で、より確実に合格を掴みたい』と感じるのであれば、短期合格に定評のある専門学校のカリキュラムを検討するのも非常に賢明な選択です。プロの講師陣があなたの弱点を的確に分析し、最適な学習ルートを示してくれます。

フェーズ1(1周目):【理解の建築】解答は「教科書」であると心得る

多くの人が犯す最初の過ち。それは、1周目から自力で問題を解こうとすることです。断言します。簿記初心者が1周目から問題を解けるはずがありません。そして、それで全く問題ないのです。

1周目の目的は、問題を「解く」ことではなく、解き方の「正しい型」(思考のプロセス)を完璧に理解し、頭の中に設計図を築き上げることです 。この段階で、解答・解説はあなたが読むべき最も優れた「教科書」となります。   

【具体的な実践法】

  1. まず問題文を読みます。
  2. すぐに解答と解説を読み込みます。
  3. 「なぜこの仕訳になるのか?」「どの情報からこの数字を導き出したのか?」という思考のプロセスを、声に出して説明できるレベルまで徹底的に理解します。

例えば、「現金100円で商品を仕入れた」という取引。これをただ「借方:仕入 100 / 貸方:現金 100」と暗記するだけでは意味がありません。

  • 要素分解: 「商品を仕入れた」「現金を支払った」という2つの事実に分解する。
  • 5大要素への分類: 「仕入」は費用の発生、「現金」は資産の減少。
  • 増減ルールの適用: 費用が発生したら借方、資産が減少したら貸方。
  • 仕訳の組み立て: だから、借方:仕入 100 / 貸方:現金 100 となる。

この思考プロセスを、すべての問題で自分の言葉で再現できるようになること。それが1周目のゴールです。焦らず、じっくりと「理解の土台」を築き上げましょう。

フェーズ2(2周目):【正確性の追求】「ミスノート」が最強の武器になる

理解の土台ができたら、次はいよいよ自力で問題を解いていきます。2周目の目的は、時間を一切気にせず、「100%の正確性」を追求することです 。   

ここで多くの人が「面倒だ」と感じて避けてしまう、しかし合格者だけが実践している最強の武器があります。それが「ミスノート」の作成です。

間違えた問題を、ただやり直すだけでは不十分。なぜ間違えたのかを客観的に分析し、二度と同じミスを繰り返さないための「作戦基地」こそがミスノートなのです。

【ミスノートに記録すべきこと】

  1. 問題の概要: どの問題で間違えたか。
  2. 自分の間違い: どんな解答をしてしまったか。
  3. ミスの原因分析: なぜ間違えたのか?(例:桁間違い、読み飛ばし、勘定科目の混同など)
  4. 再発防止策: 次に同じ問題に出会ったら、どう注意するか?(例:「未収入金」と出てきたら、必ず「本業の取引か?」と自問自答する、など)

特に、多くの受験生が混同するのが「売掛金 vs. 未収入金」や「買掛金 vs. 未払金」です 。これらの違いは、「その取引が、会社の『本業』である商品を売買したものか否か」という一点に尽きます。この判断基準をミスノートに大きく書いておくだけで、ケアレスミスは劇的に減るでしょう。   

2周目は、あなたの弱点を徹底的に潰すための重要なフェーズです。完璧な正確性を手に入れるまで、妥協なく取り組みましょう。

sato
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このミスノート作りは、合格のために極めて重要ですが、独学では自分のミスの原因を客観的に分析するのが難しい場合もあります。もし、何度やっても同じ間違いを繰り返してしまう、自分の弱点がどこにあるか分からないと感じたら、専門の講師に質問できる環境が大きな助けになります。

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簿記3級の頻出論点、売掛金、未収入金、買掛金、未払金の違いについての詳細記事はこちらで。

フェーズ3(3周目):【時間との戦いを制す】「ネット試験」時代に必須のスピード養成

完璧な知識と正確性を手に入れたあなたに残された最後の課題。それが「スピード」です。日商簿記3級の試験時間はわずか60分 。この時間内に、持てる力を最大限発揮するための訓練が3周目の目的です。   

【具体的な実践法】

  1. 必ず時間を計る: スマートフォンのストップウォッチで60分をセットし、本番さながらの緊張感で問題集を1回分通しで解きます。
  2. 時間配分を体に叩き込む: 大問1は15分、大問2は10分、大問3は30分など、自分なりの時間配分戦略を立て、それを守る練習を繰り返します。
  3. 捨てる勇気を持つ: どうしても分からない問題に固執して時間を浪費するのが、不合格者の典型的なパターンです。難しいと感じたら一旦飛ばし、解ける問題から確実に得点する戦略的な判断力を養います。

特に、現在の主流であるネット試験(CBT方式)では、パソコン操作に慣れながら、時間内に正確に解答する能力が問われます 。3周目で本番同様のシミュレーションを繰り返すことが、合格の確実性を飛躍的に高めるのです。   

sato
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この3周学習法を組み込んだ、1ヶ月合格のための全体スケジュールの詳細記事はこちらで。

結論:3周の先にあるもの ― 「学習」を「実務能力」に変える

ここまでお伝えした「正しい3周学習法」を実践すれば、あなたの簿記3級合格は、もはや揺るぎないものになっているはずです。

しかし、最も重要なことをお伝えします。この学習法は、単なる試験対策テクニックではありません。

  • 1周目の「思考プロセスの理解」は、あなたが将来ビジネスの現場で会計情報を見たときに、その裏側にある経済活動を読み解く力になります。
  • 2周目の「ミスノートによる原因分析」は、仕事でミスをしたときに、それを次に活かすための問題解決能力を養います。
  • 3周目の「時間管理と戦略的判断」は、限られたリソースの中で成果を出すためのプロジェクトマネジメント能力に繋がります。

簿記3級合格は、あなたのキャリアにおける素晴らしいスタートラインです。この学習を通じて得た思考法は、必ずやあなたの未来を切り拓く力となるでしょう。

あなたの挑戦を、心から応援しています。

よくある質問(Q&A)

問題集だけで合格できますか?テキストも必要ですか?

結論から言うと、「テキストでのインプット」と「問題集でのアウトプット」をセットで行うのが最も確実で効率的な合格ルートです。 特に初学者の方は、まず『スッキリわかる 日商簿記3級』のような図解が豊富なテキストで全体像を掴んでから問題集に取り組むことで、知識の定着率が格段に向上します。ただし、本書で紹介する問題集の中には、解説が非常に丁寧でテキストの役割をある程度兼ね備えているものもあります。ご自身のレベルに合わせて選択することが重要です。

最新版の問題集を買うべきですか?古くても大丈夫?

必ず「最新版」を購入してください。 簿記の試験範囲は、消費税率の変更や会計基準の改定などによって、毎年のように細かく見直されています。古本屋やフリマアプリで手に入る古い問題集では、最新の試験範囲に対応できず、せっかくの努力が水の泡になってしまう危険性があります。数千円を惜しまず、最新の試験に完全準拠した問題集で万全の対策を講じることが、合格への一番の近道です。

問題集は何周するのが理想的ですか?

一概には言えませんが、最低でも「3周」を目標にすることをおすすめします。

3周目: 再度、全ての問題を解きます。この段階で、全ての問題をスムーズに、かつ自信を持って解ける状態を目指します。 重要なのは回数そのものよりも、「全ての問題の解法を自分の言葉で他人に説明できるレベル」に到達することです。

1周目: まずは全体を解き通し、問題の傾向を把握します。この時、分からなくても時間をかけすぎず、間違えた問題にチェックを入れることに専念します。

2周目: チェックを入れた問題だけを解き直します。なぜ間違えたのか、解説を熟読し、根本的な理解に努めます。


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数ある簿記専門学校、書籍の中からいくつかご紹介致します。簿記学習の参考としてください。

sato
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簿記資格の老舗予備校であり、資格指導歴は30年以上に及び、数多くの合格者を輩出してきた確かな実績があります。各資格に特化した講師陣が集まっていますので、講義の品質だけでなくサポート制度にも期待できます。

資格の学校TAC
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長年の蓄積されたノウハウを活用した専門性の高いテキストと、わかりやすい講師の解説に定評があり、Webでの受講だけでなく、質問しやすい環境や、進捗を管理してくれるサポートが充実しています。

大原学園 専門課程
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資格受験指導歴50年以上の歴史と実績のあるWeb通信専門スクールであり、特に忙しい社会人や、費用を抑えつつ質の高い講義を受けたいと考えている人にとって、非常に魅力的な選択肢と言えます。

資格★合格クレアール
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図解が多くフルカラーで分かりやすいTAC出版の「スッキリわかる」シリーズや「みんなが欲しかった!」シリーズが定番です 。これらはテキストと問題集が一体化または連動しており、効率的です。さらに、ネット試験対策としては、模擬試験プログラムが付属している教材(例:「パブロフ流」シリーズ )を選び、本番同様のPC操作に慣れておくことが合否を分けます。

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Sato|元・大手監査法人公認会計士が教える会計実務!

Sato|公認会計士| あずさ監査法人、税理士法人、コンサルファームを経て独立。 IPO支援・M&Aを専門とし、企業の成長を財務面からサポート。 このブログでは、実務に役立つ会計・税務・株式投資のノウハウを分かりやすく解説しています。

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